今回は令和6年6月14日公開の映画「ブルー きみは大丈夫」についてネタバレありで語っていきます。
まずは話の流れをザックリとネタバレありで紹介し、そのうえで感想を語っていきます。
また、非難の対象になっている邦題についても触れていきます。
ネタバレありなので未見の方は読まないでください。
ちなみに僕は吹替で観ました。
あらすじ
母親を亡くし心に深い傷を抱える少女ビーは、謎の大きなもふもふの生き物ブルーに出会う。ブルーと彼の仲間たちは、かつて想像力豊かな子どもによって生み出された“空想の友だち”だったが、子どもが大人になって彼らを忘れるとその存在が消滅する運命にあった。もうすぐ消えてしまうというブルーを救うため、大人だけどブルーのことが見える隣人の助けを借りながら、ブルーの新たなパートナーを見つけるべく奔走するビーだったが……。
引用:映画.com
作品情報
引用:映画.com
原題 | IF |
監督 | ジョン・クラシンスキー |
主演 | ケイリー・フレミング、ライアン・レイノルズ |
製作国 | アメリカ |
製作年 | 2024年 |
上映時間 | 104分 |
レイティング | G |
ネタバレ
引用:映画.com
これからネタバレしますので未見の方はご退出願います。
作品の端から端まで事細かに説明はしませんが、簡単に全体の流れを説明します。
なお、僕は一度しか観ていないので記憶違いの箇所などありましたらコメント等でご指摘いただければ幸いです。
主人公の女の子ビーは母親を亡くし、父も心臓の病で入院していて後日手術を受けるそう。
大切な人を亡くした悲しみからなのか、これ以上傷つきたくないからなのか、ビーは「もう子供じゃないから」と吐いてしまうことが多い。
そしてビーはおばあちゃんの家に預けられる。
そのおばあちゃんの家は集合住宅になっていて、上階にはIF(イフ)達とおじさんのカル(ライアン・レイノルズ演)が住んでいる。
ひょんなことからビーはカルやイフ(IF)達と遭遇する。
イフ(IF)達は昔子供たちが創り出したイマジナリーフレンドだが、創出主である子供たちが大人になってしまうと存在が忘れられてしまう。
ちなみにここに住んでいるイフはブルーとブロッサムの2人(2体?)。
引用:映画.com
それからというもの、ビーが病院にお見舞いに行くとなぜかブルーがそこにいる!
ビーはカルの元へ行き、「付きまとわないで!」という。
しかし、ブルー(イフ)はパートナーがいないままだと消えてしまうとのことで、そんなイフ達にビーは協力することになる。
ブルーやブロッサム以外のたくさんのイフ達は「思い出ホーム」という施設に住んでいる。
カルとビーはイフ達と面談を行い、彼らの特徴を捉えたうえでベストマッチするような子供たちを探してマッチングさせる仕事を始める。
しかし、なかなかマッチングしない。
ビーが病院で出会った少年にイフ達を紹介しても、そもそも少年にはイフ達が見えていない。
そんなあるとき、ビーはおばあちゃんのイフが上階に住んでいるブロッサムであることを知る。
そしてビーはおばあちゃんにブロッサムの存在を思い出してもらうように音楽をこっそりかけるなりして思い出してもらえるように努める。
このことによっておばあちゃんはイフ(ブロッサム)の存在を思い出す。
引用:映画.com
(上の画像はブロッサムとビー)
これまでビーはイフ達と子供をマッチングさせることばかりに尽力してきたが、そうじゃなくて、イフ達の創造主に思い出してもらうことが重要であると気付く。
そしてビーたちは極秘資料をもとに、イフ達をその創造主と再会させることに。
ここからはブルーがメインのパートに。
ブルーの創造主はジェレミーという中年のおっさんです。
結論、思い出します(いろいろ省略しますが)
引用:映画.com
そしてラスト、お父さんの病気も快方に向かい退院することになる。
そしておばあちゃんの家から出ることになり部屋を整理していた際に、ビーは昔自分が描いた絵を見つける。
するとそこにカルが描かれていた。
つまり、カルはビーのイフだったのだ。
しかし、カルがいた部屋を訪れても空き部屋で誰もいない。
それでもビーは思い出ホームで学んだこと(目を閉じて想像することで思い出す)を活かし、空想上の世界でカルやイフ達と再会。
ちなみに他のイフ達も自分の創造主と再会する場面が描かれます。
というお話でした。
ネタバレあり感想
結論、超面白かった
レビューサイトを見るとかなり賛否は分かれています。
「感動演出が過剰すぎて興ざめだった」という意見も散見されました。
また、後述しますが「邦題詐欺だ!」との不満を漏らしている方も多数いました。
このように感想は人によってまちまちで満場一致で面白いと言われるような作品ではないみたいです。
しかし、シンプルに考えた結果、僕は映像作品として超楽しめました。
イマジナリーワールド全開シーンが面白過ぎる
引用:映画.com
イフ達が集うホームでビーがイマジナリー能力を発揮して、観たことのないような世界観を創り出します。
このシーンの出来栄えは100点満点です。
何度でも観たくなるシーンでした。
このシーンを観ているとき「なんて面白いんだ!これぞ映画だ!」と泣いてしまいました。
みなさんも生きているうちにこのような感動するほど面白い映像体験をしてみるのはいかがでしょうか?
僕は共感できなかった
作品自体は面白かったんですが共感はできませんでした。
なぜなら僕には小さい頃からイマジナリーフレンドがいなかったからです。
みなさんイマジナリーフレンドいました?
でも、本作を観て「思い出せないだけでもしかしたら自分にもいたのかもしれない」と思いました。
今後、何かの拍子に思い出すのかもしれません。
本作の趣旨とはズレるかもしれませんが、なにも子供の頃に創出したイマジナリーフレンドである必要はないのかもしれません。
大人になってからでも、極度の緊張感に襲われたときに「きみは大丈夫」と語りかけてくれる存在を創り出してよいと思います。
自分もそうしようと思います。
こんなことができるのも人間の特権じゃないですか。
人間以外の動物はおそらくイマジンすることができませんからね(ワンちゃんや猫ちゃんに直接聞いたわけではありませんが)。
空想上における絶対的な自分の味方を創り出し、その存在によって自分が救われる、パフォーマンスが向上するのであればその方が絶対いいですよね。
ちょっと宗教っぽい話ですが、別にお金を払っているわけではなく、自分の中だけで完結できる話なのでやらない理由はありませんよね。
このような発想を与えてくれる本作は非常に有益な作品だったなと改めて思います。
何もイマジナリーフレンドに限った話ではない
本作では子供が創り出したイマジナリーフレンドに焦点を当てていますが、目を閉じれば思い出す大切な存在ってイマジナリーフレンドに限った話ではないと思います。
例えば、亡くなってしまった大切な人など。
人間は死んでしまったら肉体が消滅してしまうので、もう二度とリアルで会話をすることができなくなります。
つまり、人は死んでしまったら一緒に人生を駆け抜けてきた仲間の記憶の中でしか生きられなくなってしまいます。
今はいなくなってしまった大切な人に永遠に生き続けてもらうためには、その人の思い出し方を忘れてはいけないと思います。
その人と過ごした日々の写真、ビデオ、におい、一緒に体験した場所、一緒に聞いたメロディなどなど。
その人との記憶を思い出す手段はたくさんあります。
本作に倣って「思い出し方を忘れない」ようにしたいと思いました。
邦題について
「邦題詐欺だ!」との声も散見されました。
しかしそんなことは些末なことだと思います。
そんな上っ面の作品のラベルに目を向けるんじゃなくて、作品の本質を見る方がクレバーだと僕は思います。
とは言っても気持ちは分かります。
だって本作はブルーが主役じゃないですから。
蓋を開いてみたらビーの成長物語でしたから。
邦題は集客のために重要なファクターだと思いますが、そればかりに目を向けるのではなく、あくまで本質をみた方が映画は楽しめます。
これはあくまで僕の推測ですが「邦題と作品の本質がマッチしてないじゃん!」というツッコミがくることは命名した側もちゃんと予測していたと思います。
邦題をつけた側もそんなにバカじゃないと思いますから。
そんなツッコミが飛び交うこと自体、宣伝効果があるじゃないですか?
そのツッコミを聞いて「なになに、ちょっと作品を観てみようか」となる人も少なからずいるでしょう。
つまり、ぼくも含めツッコミを入れている人は邦題をつけた人の戦略にまんまとかかっているんじゃないかと思います。
まとめ
いかがだったでしょうか?
この記事を読んでくださった方のほとんどが既に観た方だと思いますが参考になりましたか?
本作の監督ジョン・クラシンスキーは本作の前に「クワイエット・プレイス」シリーズを監督しています。
引用:映画.com
ゴリゴリのホラー映画です。
そう考えると振れ幅大きいですよね。
この「クワイエット・プレイス」はめちゃめちゃ面白いので絶対観てください。
1と2がありますが、いずれも90分程度でサクッと観れますのでオススメです。
この記事を書いた令和6年6月時点ではU-NEXTで配信(レンタル)されていました。
1作目は無料で2作目はレンタルでした。
レンタルとはいえ、U-NEXTはすぐにポイントがたまってくるんです。
なので、実質タダで観れることも多いです(筆者も常に3000ポイントくらいあります)。
この機会にまずは無料で登録してみるのはいかがでしょうか?
無料期間楽しんでみて合わなければやめれば良いと思います。
今日もご愛読いただきありがとうございました。
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