今回は映画「ゴーストワールド」をネタバレなしで感想を言いながら紹介します。
結論言うと、楽しめる人もいれば、楽しめない人もいるような作品です。
そういう意味で大衆向けの作品ではないかもしれません。
ちなみに私は楽しめました。
今回は内容をザックリと紹介しますので楽しめそうな方はぜひご覧ください。
あらすじ
ダニエル・クロウズのカルトコミックを原作に、疎外感を抱えて生きる少女2人の日常をポップかつユーモラスに描いた青春ドラマ。
幼なじみで親友のイーニドとレベッカは高校を卒業したものの、進学も就職もせずに気ままな毎日を過ごしている。そんなある日、2人は悪戯心から、新聞の出会い広告欄に載っていた中年男シーモアを呼び出して尾行する。イーニドは冴えないシーモアになぜか興味を抱き、彼の趣味であるブルースのレコード収集を通して親交を深めていく。一方、レベッカはカフェで働き始め、イーニドとレベッカは次第にすれ違うようになっていく。
引用:映画.com
作品情報
原題 | Ghost World |
監督 | テリー・ツワイゴフ |
原作 | ダニエル・クロウズ |
主演 | ソーラ・バーチ、スカーレット・ヨハンソン |
上映時間 | 111分 |
製作年 | 2001年 |
製作国 | アメリカ |
登場人物
引用:映画.com
とりあえず以下の3人だけ覚えておけば大丈夫です。
イーニド(演:ソーラ・バーチ)
(画像右)主人公。世間に馴染めず人付き合いが上手くできない女の子。趣味趣向がかなり偏っている。
レベッカ(演:スカーレット・ヨハンソン)
(画像左)イーニドの親友。こちらの方がいくぶん社交性があるように見える。
シーモア(演:スティーヴ・ブシェミ)
レコード・コレクターであり冴えない中年男
引用:映画「ゴーストワールド」オフィシャルサイト
率直な感想(ネタバレなし)
引用:映画.com
面白いので絶対に観るべき!
結論、とても面白かったです。
それに登場人物も少ないので話がシンプルであり、ストーリーは追っていきやすいです。
ですが、「何度も繰り返し観たいと思える作品ではなかった」というのが正直な感想です。
しかし、不思議なことに観たあと何日間もこの作品のことを考え続けていたんです。
それはなぜかと言うと、単純に「心に響いたから」だと思います。
より具体的に言うなら、観ていて「耳が痛くなる」感覚でした。
おそらく私はこれから何度も観ることになるでしょう。
誰もが主人公に共感できる部分が少しはあるはず
先ほど、「観ていて耳が痛い」内容と書きましたが、具体的にどの辺が「耳が痛い」内容なのか?
ところでみなさん、周りの人たちを見下したことありますか?
恥ずかしながら私はあります(笑)。
「この人なんでこんなこと頑張っているんだろう?(笑)」
「こんな努力してもどうせ無駄だよ(笑)」
言葉にしなくてもこのようなことを心の中で思ったことありませんか?
いわゆる「斜に構えた態度」です。
引用:映画.com
主人公たちは常に斜に構えています。
自分以外のすべての人たちをバカにしています。
高校を卒業しても気持ちわるい大人たちの仲間入りなんてお断りだと思っています。
でもちょっと共感できると思いませんか?
このような感情は思春期にありがちじゃないですか?
特に学生時代までは「俺達、私達、最強!」みたいに思っていませんでした?
本作の主人公たちもまさにこの状態です。
しかし、物語冒頭で高校を卒業しちゃいます。
予告編にも書かれていた「自由がはじまる」
しかし、自由になると自分の人生メイキングを自らの意思でやらなければなりません。
さて、本作の主人公たちは自由になりましたが、それぞれどんな道に進むのでしょうか?」
ファッションがとにかくオシャレ
引用:映画.com
2人の七変化するファッションが、2人が登場するたびに新鮮でエンタメ性があります。
主人公2人の性格も違うので2人のファッションスタイルも全然違うんですよ。
イーニドはとにかくマニア的な服装で、レベッカは少し一般的なオシャレファッションです。
ファッションセンスが違うのに仲の良い2人ってのも面白いです。
本作はメッセージ性が強いかと思いきや、ファッションなどのビジュアル面で楽しませてくれるなど、エンタメ性にも富んだ作品となっています。
つまらないと感じる人もいるかも
もしかしたら大衆向けの作品ではないかもしれません。
主人公2人は「自分のセンスがすべて、その他は全部ダサい」というような偏った思考をもっています。
そのため、他者を受け入れる度量は持ち合わせていません。
物語冒頭から世の中の人たちすべてをバカにしています。
街で変わった人を見かけると皮肉たっぷりにディスったり、ひどいときには尾行したりします(暇人かよ…(笑))。
その有様を観て終始イライラしてしまう人もいるかもしれません。
それに本作では派手なシーンはほとんどありません。
10代の女の子の日常を描いているだけで特にこれといった大きな波は起きません。
そのため、主人公たちに感情移入できないまま話が進んでいくと退屈に感じる人もいるかもしれません。
また、ラストシーンの解釈が観る人によって大きく変わります。
「意味が分かりやすい作品」の方が好きな人にとっては、苦手と感じるかもしれません。
ティーンじゃないと分からない展開も
引用:映画.com
主人公は10代の女の子なので、男性の私には理解しづらい行動がありました。
ネタバレになっちゃうので具体的なことは言えませんが、イーニドとシーモアの仲に進展があり、その後のイーニドの行動が理解できませんでした。
ぶっちゃけ、「イーニド、この子何考えてんだ?」と思ってしまいました。
あえて言語化するのなら「ティーンの心の迷い?」(ティーンの方々、的外れなことを言っていたらすいません)
予告編で登場するセリフ・言葉
本記事のあらすじ欄に予告編を載せておきましたが、その中で登場するセリフ・言葉を抽出しました。
予告編には物語の根幹を理解するためのヒントが散りばめられていると思うので、私は鑑賞前に何度も観ます。
ぜひ物語を深く理解するために役立ててください。
・自由がはじまる
・自立ってそんなに大事?
・世の中ほんとうんざりする
・何もかも上手くいかない
・ビッグマックとナイキで世の中の人は満足するんだ。でも、僕らはそこには馴染めない
・10代のエキセントリックさを描いた最高傑作
・この映画は辛辣な人間嫌いたちを愛している
・わたしたちこの世界でちゃんと生きてる?
引用:映画『ゴーストワールド』予告編
どこで観れる?
実は今回、本作を紹介するかどうか迷いました。
だって、令和6年4月現在(本記事執筆時点)サブスクで配信されてないんですよ(泣)
なのでレンタルショップに行くか、円盤を購入するかしないと観れないんですよ。
でも、稀に上映しているミニシアターなどもあります。
私自身、先日「早稲田松竹」という東京の高田馬場にあるミニシアターではじめて観ました。
お住まいの地域の付近で上映されている方はぜひ足を運んでみてください。
まとめ
いかがだったでしょうか?
人によっては苦手と感じる人もいるかもしれませんが、一度は観てみる価値がある作品だと心から推せます。
今日もご愛読いただきありがとうございました。
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